政府 人手不足への対応策にデジタル技術活用

政府のデジタル行財政改革会議は、各分野で直面する深刻な人手不足への対応策をまとめました。ライドシェアの全国拡大などの交通分野の取り組みのほか、出生届のオンライン化や介護ロボットの普及といったデジタル技術の活用策などが盛り込まれています。

人口減少による深刻な人手不足を踏まえ、政府は、2023年10月に有識者も交えてデジタル行財政改革会議を設置して検討を進め、このほど新たな対応策をまとめました。

それによりますと、交通分野では、タクシー会社を運営主体に一部地域で限定的に始まっているライドシェアを今後、全国で広く利用可能にするのに加え、ほかの業種の事業者の参入も検討を進めるとしています。

また、来年度には全国の一般道で、ドライバーが不要の自動運転サービスの導入を目指すとともに、事故調査の体制整備なども図る方針も明記されました。

そして、子育てや介護の分野では、ことし8月をメドに出生届をオンライン化し、将来的に母子健康手帳のデジタル化を進めるほか、「介護ロボット」を取り入れる事業所の報酬を加算するなどし、普及を促すとしています。

岸田総理大臣は「国民が実感できるよう、政府と自治体が一丸となってデジタルによる社会変革を本格化していく」と述べました。