NATO事務総長 “欧州で戦闘機更新など 核抑止力の近代化”強調

NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長は、ロシアが核戦力をちらつかせて威嚇を続ける中、NATOは、ヨーロッパで核兵器を搭載できる戦闘機の更新を進めるなど、核抑止力の近代化に取り組んでいると強調しました。

NATOのストルテンベルグ事務総長は、来月アメリカで開催される首脳会議を前に17日からワシントンを訪れています。

記者団の取材に応じたストルテンベルグ事務総長は「われわれは、旧世代の軍用機を第5世代機と呼ばれる最新鋭の戦闘機に置き替えるなどしている」と述べ、核兵器を搭載できる戦闘機の更新を進めるなど、核抑止力の近代化に取り組んでいると強調しました。

ロシアが核戦力をちらつかせて威嚇を続ける中、NATOは先週、ベルギーで開いた国防相会議で核政策をめぐる協議を行いました。

この時行った会見でもストルテンベルグ事務総長は「NATOの核抑止は効果があり、安全で信頼できるものだということをはっきり示さなければならない」と述べていました。

一方、ストルテンベルグ事務総長は、ワシントンで受けた取材の中で、イギリスの新聞テレグラフが16日、NATOの加盟国が核兵器の配備数を増やすことについて協議していると伝えたことについて「兵器の数を増やすという計画はない」と述べました。