鹿児島県警文書漏えい 捜索時メディアのデータ消去 県警は反論

鹿児島県警の巡査長による情報漏えい事件の関係先として捜索を受けたネットメディアの代表が、「拒否したにもかかわらずパソコンからデータを消去された」などと苦情を申し入れたことについて、鹿児島県警は14日、「データの削除を要する際には、相手に説明して同意を得るなど適正捜査や任意性を確保している」などとするコメントを出しました。

ネットメディアを運営する中願寺純則代表は、鹿児島県警の巡査長による情報漏えい事件の関係先としてことし4月に警察から自宅の捜索を受けた際、押収されたパソコンに保存していた「刑事企画課だより」という文書データを捜査員に消去されたなどとして、13日、鹿児島県警に「苦情申し出書」を送りました。

「申し出書」によりますと、中願寺代表が拒んだにもかかわらず、捜査員はデータを消去したということで、「このような手法で取材活動を冒すことなど決して許されてはならない」とするとともに、捜索の際に令状が示されなかったなどとしています。

これについて鹿児島県警察本部は14日、コメントを出し「苦情申し出の有無については申し上げてはいないが報道は承知している」としたうえで、「情報漏えい事案への対応において捜索差し押さえを行う際は、裁判官が発する令状を明確に相手に提示している」と反論しました。

また、データの消去については「漏えいした各資料に関しデータの削除を要する際には、相手方に説明して同意を得るなど、適正捜査や任意性を確保している」としています。