「ASEANデング熱デー」前に 感染対策呼びかける催し バンコク

蚊によって媒介され、高熱などの症状を引き起こすデング熱の感染が、中南米やアジアを中心に広がる中、タイの首都バンコクで、日本の企業なども参加して感染対策を呼びかける催しが開かれました。

この催しは6月15日の「ASEANデング熱デー」を前に、タイの保健省や日本の日用品メーカーなどが開きました。

デング熱は、蚊が媒介する感染症で、発症すると高熱や激しい頭痛のほか、筋肉痛や関節痛などを引き起こし、症状が重くなると死亡することもあります。

会場には、蚊の対策に取り組む企業などがブースを出していて、このうち、日本の日用品メーカー2社は、共同で開発した駆除スプレーを訪れた人たちに紹介し、化学合成した殺虫成分が含まれていないことなどをアピールしていました。

また別の日本のメーカーは、蚊が嫌うとされるレモングラスの成分を使った紙おむつの新製品を展示し、関心を集めていました。

WHO=世界保健機関によりますと、ことし、デング熱は中南米やアジアを中心に感染が拡大していて、タイでも、2022年の3倍以上となる16万人近くが感染した2023年を上回るペースで、ことしも感染者が急増しています。

タイ保健省疾病管理局のニティ・ヘタヌラック副局長は「今後、雨季の期間にデング熱がさらに増えると予想されます。さまざまな企業や団体と協力して、国民の健康を守っていきたい」と話していました。