袴田巌さんの姉 ひで子さんらが再審に関する法改正を訴え

58年前に静岡県で一家4人が殺害された事件で再審=やり直しの裁判が行われている袴田巌さんの姉のひで子さんが13日、超党派の国会議員でつくる議員連盟の総会に出席し、迅速な救済のためには再審に関する法律の改正が必要だと訴えました。

再審に関する法改正を目指す議員連盟の総会には、袴田巌さんの姉のひで子さんと、57年前に茨城県で男性が殺害されたいわゆる「布川事件」の再審で無罪が確定し、去年亡くなった桜井昌司さんの妻の恵子さんが参加しました。

再審に関する今の法律には証拠開示などの具体的な規定がなく、審理の長期化につながっているとの指摘があります。

袴田ひで子さんは、「58年闘ってやっと再審開始になりました。法律に不備があると思うので二度と弟のようなことが起きないよう法改正に協力をお願いします」と訴えました。

また、桜井恵子さんは、再審請求の審理で取り調べの録音テープなど自白の信用性に疑問を投げかける証拠が開示されたと紹介し、「開示された証拠だけでも本来、無罪になっていただろうと再審の判決文で触れられていた。長い時間と自由と権利が奪われ、一方で真犯人は罪を問われることなく生きている現実がある。1日も早く法律を改正し、被害者の救済が進むようお願いします」と述べました。

議員連盟では、法改正を求める要望書をまとめ、近く法務大臣に提出するとしています。