田門浩さん 国連障害者権利委員に選出 日本人としては2人目

国連の障害者権利委員会の委員に日本から立候補した田門浩さんが選出されました。日本人としては2人目で、世界の障害者の権利を守る活動に当たることになります。

国連の障害者権利委員会は、障害に基づくあらゆる差別を禁止した「障害者権利条約」によって設置された機関で、各国の状況を審査して問題があれば改善するよう勧告します。

ニューヨークの国連本部では11日、18人の委員のうち改選される9人を選ぶ選挙が行われ、日本から立候補した聴覚障害者で弁護士の田門浩さんが13人の候補者の中で最も多い157票を得て選出されました。

日本人としては、2020年まで委員を務めた石川准さん以来、2人目です。

田門さんは、25年以上にわたって弁護士として障害者の人たちの権利の保護に取り組んできました。

委員としての任期は来年1月から4年間で、世界の障害者の権利を守る活動に当たることになります。

田門さん「ろう者も世界で活躍できる」

日本人として2人目となる国連の障害者権利委員会の委員に選出されたことについて田門浩さんは「各国から期待されることに重責を感じている」と手話で話しました。

そのうえで「国、政府と障害者がお互いに手をとりあい、障害者の人権向上のために力を合わせなければいけない。委員になって、国と障害者双方が協力できるよう環境作りにまい進したい」と意気込みを述べました。

そして「障害者権利委員にはこれまでろう者はわずかしかいなかった。ろう者がその一員となることで、社会からろう者も世界で活躍できるのだと、理解が深まっていくと思う」と期待を示しました。