個人情報漏えいの警察共済組合職員に全年金加入者の閲覧権限

警察の退職者などに年金給付などを行う警察共済組合千葉県支部の職員が業務で使うシステムから入手した個人情報を漏らしたとして逮捕された事件で、この職員は組合の加入者だけでなくすべての年金加入者の情報を閲覧できる権限を持っていたことが組合への取材でわかりました。警察は権限を悪用して個人情報を入手していたとみて調べています。

千葉市にある警察共済組合千葉県支部の職員の富川泰興容疑者(31)は都内の組合本部に勤務していた去年6月ごろ、年金関係のシステムから不正に入手した住所などの個人情報をSNSで依頼してきた相手に漏らしたとして逮捕され、13日、検察庁に送られました。

職員は当時、年金の審査業務の担当で、組合によりますと業務で使っていたシステムから組合の加入者だけでなく国民年金や厚生年金などすべての年金加入者の情報を閲覧できる権限を持っていたということです。

調べに対し「SNSで依頼してきた客に1件あたり数万円で個人情報を教えていた」と供述していて、警察は権限を悪用して200人以上の個人情報を入手し漏らした疑いがあるとみて詳しく調べています。