世界の難民や避難民数“日本の人口規模に匹敵”国連が支援訴え

世界各地で紛争や迫害などによって住まいを追われた人は、パレスチナのガザ地区での情勢などを受け、これまでで最も多い1億2000万人近くに上ることが、国連のまとめでわかりました。国連は「日本の人口に匹敵する規模だ」として強い懸念を示し、国際社会の支援を訴えています。

6月20日の「世界難民の日」を前に、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は、世界各地で紛争や迫害などによって国外に逃れた難民や国内避難民について、最新の報告書をまとめました。

それによりますと、世界の難民や避難民は去年末の時点で、前の年より880万人多い1億1730万人となり、12年連続で増加しました。

このうちパレスチナのガザ地区では去年10月以降、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続く中、人口の75%にあたる最大170万人が避難民となりました。

また、アフリカのスーダンでは、去年4月から軍と準軍事組織の衝突が続いていて、新たに710万人以上が避難したということです。

UNHCRは、難民や避難民が1億2000万人近くに上っていることについて「世界で12番目に人口が多い日本の人口に匹敵する規模だ」として、日本の人口とも比較して強い懸念を示すとともに、難民への支援に国際社会の理解と協力を呼びかけています。