学校給食 無償化の自治体 昨年度は500余 全体の3割に

小中学校の学校給食を児童や生徒全員を対象に無償化している自治体は、昨年度は500余り、全体の3割となり、取り組みが広がっていることがわかりました。調査した文部科学省は、無償化の効果や必要な支援を検証することにしています。

政府の「こども未来戦略」では、学校給食費の無償化に向けた具体的な方策を検討することになっていて、文部科学省は去年9月時点の全国の無償化の状況を調べました。

その結果、全国1794の自治体のうち、公立の小中学校などで、何らかの方法で「無償化を実施中」と答えたのは722自治体、率にして40%でした。

このうち、所得条件などを設けずに児童や生徒全員を対象に無償化していたのは、全体の30%にあたる547自治体で、調査の母数はやや異なるものの、この6年前の調査では76自治体、率にして4%だったことから、文部科学省は取り組みが広がっているとしています。

一方、去年5月時点で、アレルギーなどを理由に給食の提供を受けていない子どもは、全国の公立の小中学校段階で28万5000人余りで、「完全給食」が実施されず、弁当を持参するなどしている子どもは国公私立で、およそ32万5000人いました。

文部科学省は「無償化が進む一方、給食の提供を受けていない子どももおり、公平性の観点も踏まえて効果や必要な支援を検証していきたい」としています。