香港政府 イギリスに逃れた民主活動家6人のパスポート無効に

香港政府は、イギリスに逃れた民主活動家6人について「国家の安全を脅かす活動を続けている」として香港のパスポートを無効にするなどの措置をとり、海外で活動する民主派への締めつけを一層強めています。

香港政府は12日、国家の分裂をあおった疑いなどで指名手配している、イギリスに逃れた民主活動家6人を「逃亡者」に指定し、香港のパスポートを無効にするなどの措置をとったと発表しました。

ことし3月に施行された国家安全条例に基づく初めての措置で、6人に対して経済的支援を行うことも禁じるとしています。

6人の中には、2014年の大規模な抗議活動「雨傘運動」のリーダーの1人でイギリスに亡命後も香港の民主化への支持を訴えてきた羅冠聡氏も含まれています。

香港政府の※トウ炳強 保安局長は記者団に対し「6人はイギリスの保護を受けながら、外国勢力と結託し国家の安全を脅かす活動を続けている。今回の措置はそのような活動を取り締まり、抑止するものだ」と述べました。

そのうえで、海外に逃れたほかの指名手配犯についても同様の措置をとるかどうか検討を続けるとしていて、海外で活動する民主派への締めつけを一層強めています。

一方、羅氏はSNSで香港のパスポートは、すでに使っていないとしたうえで「政府の声明は的外れだ」と述べています。

※トウは「登」の右が「おおざと」。