国立 マンション解体 市が事業者に要請“住民に丁寧な対応を”

東京 国立市内の新築の分譲マンションが引き渡し直前に解体される見通しとなった問題をめぐり、市は12日事業者に対し、解体工事による影響などを考慮し周辺住民に丁寧な対応を行うよう文書で要請しました。

国立市中2丁目の分譲マンション「グランドメゾン国立富士見通り」は7月、契約者に引き渡されることになっていましたが、事業者の「積水ハウス」は「建物の周辺への影響に関する検討が不十分だった」として6月上旬、事業の中止と解体を決定し、市に届け出ました。

12日開かれた市議会の一般質問では関連の質問が相次ぎ、答弁で永見理夫市長は「周辺地域は再び解体工事に直面することになり影響が必ずある。積水ハウスに対し住民に丁寧に対応するようきょう文書で要請した」と述べました。

また永見市長は「条例や法令に基づいて適切に進めてきたが、今回突然、廃止届が出され、その後問い合わせても文面以上の回答は得られず、きのう突然ホームページ上に文書が出された。建てるときに住民の不安を踏まえて建物のボリューム感の低減などを指導してきたが、積水ハウスのやり方は非常に遺憾だ」と述べ、事業者側の今後の対応を注視していくという考えを示しました。

積水ハウス「要請書の内容 今後検討していく」

「積水ハウス」は12日、国立市からの要請書を受け取ったとして「いただいた内容については今後検討していきます」としています。