石川 珠洲 沖合で海底が3m~4m隆起“大地震による可能性高い”

能登半島地震の震源域の東側にあたる石川県珠洲市の沖合では海底が3メートルから4メートル隆起していることが最新の調査で明らかになり、政府の地震調査委員会は大地震によって隆起した可能性が高いとする評価をまとめました。震源域では、6月3日にも震度5強の揺れを伴う地震が発生するなど活動は活発だとして、引き続き注意を呼びかけています。

能登半島沖の海底では、ことし1月の大地震後に各機関が行った調査で、海底が、
▽輪島市の北西側で最大4メートル
▽輪島市の北側で最大3メートル
▽珠洲市の北側で2メートル
隆起していることが確認されています。

11日に開かれた政府の地震調査委員会の会合で、珠洲市の北方沖のうち、
▽東側の「珠洲沖セグメント」
▽西側の「輪島沖セグメント」
と呼ばれる区域で、海上保安庁が行った調査で、海底が3メートルから4メートル隆起していたことが新たに分かったと報告されました。

これまでと同じ領域での調査で、隆起量が大きくなったことについて、地震調査委員会は「違う手法で調べられ、より精度よく隆起量が分かった」としています。

新たに調査したいずれの区域でも、震源域の南側で海底が大きく隆起していて、地震調査委員会は、能登半島地震に伴う可能性が高いとする評価をまとめました。

一方、能登半島では、6月3日にも石川県輪島市と珠洲市で、震度5強を観測するマグニチュード6.0の地震が発生しています。

地震調査委員会の委員長で東京大学の平田直名誉教授は「1週間がたって、その後の地震回数は減ってきているものの、活発な状況は続いている。引き続き強い揺れや、震源が海域の場合は、津波にも注意してほしい」と呼びかけています。