サッカー ワールドカップアジア2次予選 日本がシリアに快勝

サッカーワールドカップのアジア2次予選ですでに最終予選進出を決めている日本は、11日夜、広島市でシリアと対戦し、5対0で快勝しました。日本は2次予選を6戦全勝のグループ1位で終え、9月から始まるアジア最終予選に進みます。

日本 6戦全勝で最終予選へ シリアに快勝

世界ランキング18位の日本は、アジア2次予選を5戦5勝として「グループB」1位ですでに最終予選進出を決めていて、11日夜、2次予選の最終戦で世界89位のシリアと対戦しました。

20年ぶりに広島市で行われた年齢制限のない日本代表の試合には、2万6650人の観客が訪れました。

日本は6日のミャンマー戦から先発メンバーを9人入れ替え、23歳の久保建英選手やキャプテンの遠藤航選手など中心選手が多く名を連ねました。

日本は前半13分、好調の中村敬斗選手がドリブルで持ち込んで左からクロスボールを送ると、フォワードの上田綺世選手が頭で合わせて先制しました。

勢いに乗る日本は、その6分後、堂安律選手の得意の左足のゴールで2点目を奪うと、相手のオウンゴールでさらに追加点を挙げ、3対0とリードして試合を折り返しました。

日本は後半も主導権を握り、28分には途中出場の鎌田大地選手からスルーパスを受けた相馬勇紀選手がペナルティーエリアで相手に倒され、ペナルティーキックを得て、これをみずから決めて4点目を挙げたほか、40分にも南野拓実選手がゴールを決めて5対0でシリアに快勝しました。

日本は、アジア2次予選を不戦勝を含めて6戦全勝の「グループB」1位で終え、9月から始まるアジア最終予選に進みます。

【日本×シリア 得点経過】

▽前半13分【日】1-0 上田
▽前半19分【日】2-0 堂安
▽前半22分【日】3-0 オウンゴール
▽後半28分【日】4-0 相馬(PK)
▽後半40分【日】5-0 南野

《日本代表 監督・選手談話》

森保監督 最終予選に向け「別次元の厳しい戦いに」

森保一監督は試合後の記者会見で「きょうは相手を攻撃でも守備でも押し込んでそこからチャンスを作って得点を奪うということを掲げて試合に臨んだ。右は堂安選手、左は中村選手が守備をこなしながらチャンスを作って積極的にプレーしてくれた。ボールを握る展開でいい攻撃をしてくれた」と収穫を挙げました。

20年ぶりに年齢制限のない日本代表の試合が広島市で開かれたことについて「広島で現役時代を長く過ごし、指導者としてもいろいろな経験をしてきた中で、サッカー専用スタジアムは大きな夢だった。広島で日本代表の試合ができて涙が出てきた」と感慨深そうに語りました。

アジア2次予選を1点も失わずに全勝で終えたことについては多くを語らず、9月からの最終予選に向けて「別次元の厳しい戦いになる。そのことを肝に銘じて選手、スタッフが心の準備をしたい」と早くも気を引き締めていました。

上田綺世「全勝という目標を達成できてよかった」

先制のゴールを決めた上田綺世選手は「早い時間帯で先制点が必要だと思っていたので取ることができてよかった。全勝で2次予選を終えるというチームとしての大きな目標を達成できてよかった」と話しました。

その上で「最終予選はもっと難しくなるので、選手一人一人が所属チームでパフォーマンスをさらに上げなければいけない。フォワードは得点を求められているので、結果にこだわって頑張りたい」と先を見据えました。

堂安律「自分だけのゴールではない」

先発でフル出場し、チーム2点目を挙げた堂安律選手は「相手は勝たないといけない状況の中で、自分たちが新しいことにトライしながら勝ててすばらしい試合になった。得点の場面については、チームの力で1対1という自分の特長が出る局面を作ってくれた。自分だけのゴールではない」と冷静に振り返りました。

そして、最終予選に向けては「今はいい感じなので休みたくない気持ちもあるが、まずは、しっかり休みたい。アジアのレベルが上がっていることはことしのアジアカップで身をもって感じているので、油断せずにパワーアップして成長した姿で臨みたい」と意気込みを述べました。

【アジア2次予選 結果】日本6勝0敗 グループB1位

2023年
▽11月16日 ○5-0 ミャンマー @大阪/パナソニック スタジアム 吹田
▽11月21日 ○5-0 シリア @ジッダ(サウジアラビア)
2024年
▽3月21日:○1-0 北朝鮮 @東京/国立

▽3月26日:【中止】○3-0 北朝鮮
▽6月6日 : ○5-0 ミャンマー @ヤンゴン(ミャンマー)
▽6月11日: ○5-0 シリア 広島/エディオンピースウイング広島

◇アジア最終予選の日程は

アジア最終予選は9つのグループに分かれて行われた2次予選の1位と2位のチーム、あわせて18チームで行われます。

最終予選では、6チームずつ3つのグループに分かれ、ことし9月から来年6月にかけてホームアンドアウェー方式で対戦し、それぞれ1位と2位のチームがワールドカップの出場権を獲得します。

3位と4位のあわせて6チームは来年10月のプレーオフに回り、2つの枠を争います。