豊田自動織機 認証取得不正 社長が株主総会で陳謝

トヨタグループの「豊田自動織機」の株主総会が開かれ、自動車用エンジンなどの国の認証取得の不正問題について伊藤浩一社長は「多くの関係者に多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」と陳謝しました。

豊田自動織機の株主総会は愛知県高浜市にある工場の施設内で開かれ、250人余りの株主が出席しました。

この中で伊藤社長は、フォークリフトや建設機械、それに自動車のエンジンで発覚した国の認証取得の不正について「株主の皆様やお客様など多くの関係者に多大なご迷惑をおかけしてしまいました。誠に申し訳ございません。再出発に向けて風土、しくみ、組織や体制の3つの改革に全社で取り組んでいきます」と陳謝しました。

これに対して、出席した株主からは「問題への対策が形だけの対策にならないか心配だ。再発防止に向けた取り組みはいつまでに行うのか」という質問が出され、伊藤社長は「すぐに取り組めることは速やかに行っていく。形だけで終わらせない本気の取り組みを進めたい」と述べました。

その後、トヨタ自動車の副社長を務めた寺師茂樹氏など7人を取締役に選任する議案など、会社側が提案した4つの議案がすべて可決され、総会は終了しました。

総会に出席した株主の60代の男性は「不正に対する説明には納得できませんでした。今後、トヨタやデンソーなどの株主総会にも出席します」と話していました。

また、別の株主の60代男性は「取締役選任には賛成しました。トヨタ自動車とともに不正問題に取り組んでもらい立て直しを図ってほしい」と話していました。