富士山隠す黒い幕にQRコード 設置背景など紹介する記事へ誘導

外国人観光客などによる迷惑行為への対策として富士山を隠す黒い幕を設置した山梨県富士河口湖町は、設置の背景やマナーを理解してもらうため、町のホームページの記事に誘導するQRコードを新たに幕に張りました。

富士河口湖町はコンビニの上に富士山が乗ったような写真を撮影しようと訪れた外国人観光客などによる迷惑行為が後を絶たないとして、先月21日、富士山を見えなくする黒い幕を設置しました。

幕の設置後も、周辺に外国人観光客が訪れていて、11日は幕の前の車道に出る人や、自撮り棒を使って幕の上から写真を撮る人の姿が見られました。

こうした中、町は黒幕にQRコードを張り付け、これまでのいきさつや守ってほしいルールなどを紹介する町のホームページの記事に誘導する取り組みを進めています。

記事は英語や中国語など4つの言語で書かれていて、コンビニの周辺で通行量の多い車道を無理に横断したり、私有地に無断で駐車したりするなどの迷惑行為が起きていたことなどを説明し、車道で写真撮影をしないことや道路は横断歩道で渡るなど、マナーや交通ルールをイラストで紹介しています。

このほか、町内で富士山の眺めが楽しめる場所を地図や写真付きで紹介しています。

町の観光課は「黒幕には賛否があったが、歩道の混雑が解消したので効果はあった。訪れていただいた方たちには町内の隅々まで足を運んでもらい、観光を楽しんでほしい」としています。