三菱UFJ銀行など3社 法令に反し共有の顧客情報 10件以上か

顧客企業の非公開情報を無断で共有していたとして、証券取引等監視委員会が三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の銀行と証券会社あわせて3社に行政処分を行うよう勧告する方向で検討している問題で、法令に反して共有されていた顧客情報が複数企業の10件以上にのぼるとみられることが関係者への取材でわかりました。

証券会社とやりとりする中で顧客企業が情報が漏れていることに気づき、指摘したケースもあったということです。

同じグループの銀行と証券会社の間では、顧客企業の利益などを守るため、法令によって情報共有の制限がありますが、関係者によりますと「三菱UFJフィナンシャル・グループ」の三菱UFJ銀行と、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレーMUFG証券は、企業の経営戦略に関わる非公開情報を顧客企業に無断で共有していたとみられています。

この問題で、法令に反して共有されていた顧客企業の非公開情報は、複数企業の10件以上にのぼるとみられることが関係者への取材であらたにわかりました。

中には、証券会社とやりとりする中で、顧客企業が銀行にしか伝えていないはずの自社の事業統合に関する情報が漏れていることに気づき、指摘したケースもあったということで、証券取引等監視委員会は、3社に行政処分を行うよう金融庁に勧告する方向で調整を進めています。