ビッグモーター不正請求 再発防止へ自主規制機関 設置検討提言

ビッグモーターによる保険金の不正請求や保険料の事前調整など損害保険大手で相次いだ問題を受けて、金融庁の有識者会議は再発防止策をまとめ、不適切な代理店を処分する権限を持つ新たな自主規制機関の設置を検討することなどを提言しています。

ビッグモーターによる保険金の不正請求や、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の損害保険大手4社が、企業や自治体との保険契約で保険料の事前調整を行っていた問題を受け、金融庁がことし3月に設置した有識者会議は再発防止策をまとめました。

それによりますと保険金の不正請求の問題では、損保各社が代理店に対する指導を十分に行えていなかったと指摘し、不適切な代理店を処分する権限を持つ新たな自主規制機関の設置を検討することを提言しています。

また、保険料の事前調整の問題では、低い保険料を提示した会社が幹事社となり、各社の保険料を合わせる不適切な慣行があったとして見直しを求めています。

さらに、損保各社が取引先の株式を持つことがもたれ合いにつながるとして、政策保有株の削減に向けて金融庁が適切に監督する必要があるとしています。

金融庁は、有識者会議の議論を踏まえ実効性のある対策をまとめる方針で、必要に応じて法改正なども検討することにしています。