【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(6月10日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる10日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ “ロシア軍の最新鋭戦闘機を攻撃 史上初めて損傷”

ウクライナ国防省情報総局は9日、前線からおよそ590キロ離れたロシア南部アストラハニ州の航空基地に駐機していた、ステルス性能を備えたロシア軍の最新鋭戦闘機スホイ57が、攻撃により損傷したと発表しました。

情報総局は、駐機中の機体をとらえた7日と8日の衛星写真を公開し、7日に無傷だった戦闘機が、8日の写真では戦闘機周辺で爆発や火災が起きたことが確認されたとしていて、「スホイ57が損傷させられるのは、史上初めてだ」と主張しています。

ただ、戦闘機の損傷の程度などは明らかにしていません。

一方、アストラハニ州の知事は8日、SNSで、州内の施設に対しウクライナ軍の無人機による攻撃がしかけられたものの、撃墜したとしています。

被害については言及していません。

英テレビ局 “ウクライナ軍が初めて軍用機でロシア国内を攻撃”

イギリスのテレビ局スカイニュースは9日、情報筋の話として、ウクライナ軍が初めて軍用機を使って、東部ハルキウ州に隣接するロシアのベルゴロド州を攻撃したと伝えました。

アメリカなどは、ハルキウ州の防衛強化を目的に、自国が提供した兵器でウクライナがロシア領内を攻撃することを許可していますが、欧米の兵器が使われたかどうかは分からないと伝えています。

BRICS外相会議 ロシアで開幕 存在感高め欧米側に対抗か

ロシアや中国、インドなど新興国で作るBRICSの外相会議は、10日から2日間、ロシア中部の都市ニジニ・ノブゴロドで開かれ、安全保障や経済分野などでの協力について意見が交わされる予定です。

BRICSには、ことしから新たにイランやUAE=アラブ首長国連邦、エジプトなどが加わり、加盟国が拡大して初めての外相会議となります。

議長国を務めるロシアのラブロフ外相は、会議の冒頭、「BRICSの拡大は多極的な世界秩序の形成を明確に裏付けるものだ」と述べ、拡大するBRICSの存在感を誇示しました。

ロシア外務省によりますと、今回の会議には、中国の王毅外相など加盟国に加えて、中東やアジア、アフリカなどの友好国からあわせて20か国以上が参加する見通しだとして、各国からBRICSへの関心が寄せられていると強調しています。

ロシアとしては、議長国の立場も最大限に活用し、BRICSの枠組みの存在感を高めるとともに、グローバル・サウスの国々との関係強化を進め、ウクライナ情勢をめぐって対立を深める欧米側に対抗したいねらいとみられます。

バイデン大統領 “ロシア資産活用のウクライナ支援 仏と合意”

フランスを訪問中のアメリカのバイデン大統領は制裁で凍結したロシアの資産を活用したウクライナへの支援を巡り、マクロン大統領と合意したと明らかにしました。

凍結資産を活用した支援は、6月13日からイタリアで開かれるG7=主要7か国の首脳会議の焦点の1つとなっていて、具体的な活用方法で合意できるかが注目されています。

ロシアによる軍事侵攻が3年目に入る中、G7各国は制裁で凍結したロシア中央銀行の資産について、その利子から得られる収益をウクライナへの支援に活用することを検討しています。

アメリカは年間30億から50億ドルの収益が得られると試算した上で、この収益について、将来得られる分も含め担保にし、ウクライナに対して最大で500億ドル、日本円にして7兆8000億円を融資したい考えを示しています。

G7参加国の1つであるフランスを訪問中のバイデン大統領は9日、前日に行われたマクロン大統領との会談でロシアの凍結資産の活用について記者団から合意したかを問われ、「合意した」と答えました。

ただ、具体的な内容については明らかにしませんでした。

凍結資産の活用をめぐっては、6月13日からイタリアで開かれるG7首脳会議の焦点の1つとなっていて、どのような活用方法で合意できるかが注目されています。

“ウクライナで5月 民間人少なくとも174人死亡”

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナで5月、民間人が少なくとも174人亡くなり、690人がけがをしたと国連のウクライナ人権監視団が明らかにしました。民間人の1か月の死傷者数としては去年6月以来の多さで、東部ハルキウ州で攻撃が激化したことが背景にあると分析しています。
国連のウクライナ人権監視団は7日、先月ウクライナで民間人が少なくとも174人亡くなり、690人がけがをしたと明らかにしました。

民間人の1か月の死傷者数としては去年6月以来の多さで、その背景について人権監視団は、5月10日にロシア軍が東部ハルキウ州の北側の国境を越えて侵入したのにあわせて、ハルキウ市などへの攻撃が激化したためだとしています。

ハルキウ州では9日もロシア軍の攻撃で住宅が破壊されるなど被害が続いています。

米大統領補佐官 “ロシア軍の作戦 行き詰まっている”

ロシア軍のハルキウ州への侵入についてアメリカ・ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は9日、アメリカのCBSテレビのインタビューで、「作戦は行き詰まっている。ハルキウ方面は依然として脅威にさらされているが、ロシア軍は最近、目に見える前進ができていない」と指摘しました。

また、ゼレンスキー大統領も8日、公開した動画で「ロシア軍はハルキウ方面の作戦に失敗した。われわれは領内に侵入したロシア軍の部隊を撃破している」と強調しました。

アメリカのシンクタンク、戦争研究所は8日、ロシア軍が兵力を南部ヘルソン州などからハルキウ州の方面に移動させているという分析結果を発表していて、この地域をめぐる両軍の攻防が今後も注目されます。