ゼレンスキー大統領 ハルキウ州方面兵力強化 ロシアと攻防続く

ロシア軍が国境を越えて侵入したウクライナ東部ハルキウ州をめぐって、ゼレンスキー大統領は今後、この方面の兵力を強化することを示唆しました。一方、ロシア軍がハルキウ方面に兵力を移動させているという分析もあり、この地域をめぐる攻防が続いています。

ウクライナ東部のハルキウ州の知事は8日、州の北部でロシアによる攻撃があり、1人が死亡し、2人がけがをしたと明らかにしました。

また、領内に侵入したロシアの部隊が4回、撃退されたとしています。

一方、ロシア国防省は8日、ハルキウ方面でウクライナ軍の6回の反撃を退けたとしています。

こうした中、ゼレンスキー大統領は8日、公開した動画で「ロシア軍はハルキウ方面の作戦に失敗した。われわれは可能なかぎり、ロシア軍を抑え込み、領内に侵入したロシア軍の部隊を撃破している。この方面はさらに強化される」と述べて、今後、ハルキウ方面の兵士を増員することを示唆しました。

一方、アメリカのシンクタンク戦争研究所は8日、ロシア軍が兵力を南部ヘルソン州などからハルキウ州の方面に移動させているという分析結果を発表しました。

ただ、この兵力がすぐに前線の戦闘に投入されるかどうかは不明だとしています。

先月10日、ロシア軍がハルキウ州の北側の国境を越えて侵入しておよそ1か月となり、この地域をめぐる両軍の攻防が続いています。