小木港 スルメイカ漁へ 今シーズン初の漁船が出港 石川 能登

中型イカ釣り漁船の国内の拠点の1つで、能登半島地震で被害を受けた石川県能登町の小木港では、今シーズン初めてとなる日本海でのスルメイカ漁に向け漁船が出港しました。

能登半島沖の好漁場「大和堆」を含む日本海でのスルメイカ漁は毎年6月からシーズンが始まり、能登町の小木港では、9日午前11時ごろ中型イカ釣り漁船1隻が出港しました。

港に集まった乗組員の家族や地元の住民は、漁船につながれた色とりどりの紙テープを持ち、大きく手を振りながら岸壁から離れていく船を見送っていました。

石川県漁協小木支所によりますと、地震や津波によって岸壁や港の道路が損傷するなどしたため、荷物の積み降ろしに影響が出ていますが、中型漁船に大きな被害はなかったということです。

9日出港した漁船はスルメイカの群れを追って、ことし12月ごろまで日本海で漁を行う予定です。

漁協によりますと、小木港の冷凍スルメイカの水揚げ量は減少傾向が続き、昨年度は記録が残る昭和46年以降で最も少ない832トン余りだったということです。

9日出港した「第八十八興洋丸」の齋藤久哉船長は、「地震の影響で漁に出られないかと心配していましたが出港できてよかったです」と話していました。