石川 珠洲 巨大な灯籠「キリコ」被災の建物から運び出し

能登半島地震で大きな被害があった珠洲市では、伝統的な祭りで使われてきた「キリコ」と呼ばれる巨大な灯籠を被災した建物から運び出し、安全な場所に移す作業が行われました。

珠洲市蛸島町では毎年9月に「蛸島キリコ祭り」が開催されていて、高さおよそ6メートルの「キリコ」を地元の人たちが担いで街なかを練り歩きます。

一部の地域では保管していた建物が地震で崩れる被害があり、8日朝は地元の人およそ10人が集まって外に運び出す作業が行われました。

キリコに大きな損傷はありませんでしたが、ほこりをふきんなどで取り除いたあと、一つ一つ丁寧に布で包みトラックのコンテナに移していきました。

トラックはしばらく近くの駐車場に止めたまま管理を続けるということですが、ことしの祭りの開催については見通しが立っていないということです。

キリコの保全を計画した北濱稜人さんは「さまざまな人の支援のもと安全な場所に移すことができました。地元の人が戻ってくることで伝統の祭りを盛り上げていきたいです」と話していました。