英 スナク首相 第2次世界大戦の式典を途中退席 批判受け謝罪

イギリスのスナク首相が、フランスで行われた第2次世界大戦の記念式典の途中で帰国したとして退役軍人などの批判を受け、謝罪を表明しました。来月の総選挙に向けて苦戦が伝えられる中、選挙活動を優先させたと見られていますが、いっそう苦しい状況に追い込まれています。

スナク首相は6日にフランスで行われた、第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦80年の記念式典で、イギリスが主催した午前の催しに出席したあと、各国首脳が出席した午後の催しには参加せず、帰国しました。

帰国後、総選挙に向けたテレビ局のインタビュー収録に臨んだことから、退役軍人などから「首相は国のために命を落とした兵士たちより、選挙活動を優先させた」という批判が相次ぎました。

これを受け、スナク首相は7日、「間違いだった。おわびする」と述べ、謝罪に追い込まれました。

また、この日は総選挙の立候補の受け付けが締め切られ、地元メディアによりますと与党・保守党は解散前に344人いた議員のうち75人が立候補しませんでした。

なかにはすでに引退を表明していたメイ元首相もいますが、再選を見通せなかった議員も多いとみられ、政権を失った1997年の総選挙の72人を上回るということです。

来月4日の総選挙では最大野党・労働党による14年ぶりの政権交代が現実味を帯び、スナク首相は苦しい状況に追い込まれています。