中国 5月の輸出額 7.6%増も“過剰生産”の影響が今後焦点に

中国の5月の輸出額は、主要な貿易相手である東南アジア向けが大きく増えたことなどから、去年の同じ月と比べて7.6%増加しました。ただ、欧米では、中国の過剰生産への懸念が強まっていて、今後、輸出の動向にどう影響するかが焦点となりそうです。

中国の税関当局が7日発表した先月の貿易統計によりますと、輸出額は、ドル換算で去年の同じ月と比べて7.6%増加しました。

中国の輸出額が増加するのは2か月連続です。

これは、主要な貿易相手のうち、東南アジア向けが大きく増えたことなどが要因で、品目別では、家電製品や、EV=電気自動車をはじめとする自動車などが増えました。

また、輸入額は、集積回路などが増えたことで、去年の同じ月と比べて1.8%の増加となりました。

中国では、不動産不況や厳しい雇用情勢などを背景に、国内需要の停滞が続く中、輸出の拡大が景気のけん引役として期待されています。

ただ、欧米では、EVなどの中国製品をめぐって過剰生産によって不当に安く輸出されているのではないかとの懸念が強まっていて、今後の欧米の当局の対応が中国の輸出の動向にどう影響するかが焦点となりそうです。