ドジャース 大谷翔平 15号ホームラン 注目のルーキーから打つ

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が、5日のパイレーツ戦に先発出場し、5試合ぶりとなる15号ホームランを打ちました。

相手の注目のルーキーからの一打について、記事後半では試合後に報道関係者の取材に応じた大谷選手の一問一答をお伝えしています。

大谷翔平 5試合ぶり15号HR 注目ルーキーから

ドジャースの大谷選手は、相手の本拠地ピッツバーグで、パイレーツとの3連戦の第2戦に2番・指名打者で先発出場しました。

パイレーツ スキーンズ投手

相手先発のスキーンズ投手は、去年のドラフト会議で全体1位で指名された右投げのピッチャーで、最速160キロを超える速球を軸に多彩な球種を投げ分ける、注目のルーキーです。

初対決となった1回の第1打席は、1球目が163キロ、2球目が161キロと速球で追い込まれると、3球目の162.2キロの速球を空振りして、3球三振に倒れました。

3回の第2打席は、7点を追う2アウト一塁の場面で、フルカウントから6球目の161キロの速球をセンター後方にはじき返し、5試合ぶりとなる今シーズン15号のツーランホームランを打ちました。大谷選手はこれがパイレーツの本拠地では初めてのホームランで、打球速度は169.9キロ、飛距離は126.4メートルでした。

3対7の5回は、1アウト一塁の場面で第3打席が回り、高めの力強い速球をライト前に引っ張って、スキーンズ投手から2打席連続ヒットをマークしました。

このあと7回の第4打席は、3人目でリリーフ登板した、剛速球が持ち味のチャップマン投手と対戦し、165.7キロのボールに空振り三振でした。

8回の第5打席は、2アウト二塁三塁とチャンスでしたが、大きな当たりのライトフライに倒れました。

大谷選手は、この試合5打数2安打2打点で、打率が3割2分2厘に上がりました。
試合は、ドジャースが6対10で敗れて、パイレーツに2連敗となりました。

161キロのストレート捉える 160キロ超をホームランは初

大谷選手が第2打席で打った今シーズン15号のホームランは、パイレーツのスキーンズ投手の投げた161キロのストレートを捉えた一打でした。

大谷選手が球速160キロを超えるボールをホームランにしたのはこれが初めてで、データが残っている2008年以降でドジャースの選手がホームランにしたボールとしては2番目に速い球速でした。

パイレーツのスキーンズ投手は、前の試合までのストレートの平均球速が159.8キロをマークしていた注目のルーキーで、5月11日の大リーグデビュー以来、初めてストレートでホームランを打たれました。

調整して迎えた第2打席

大谷選手と注目のルーキー、スキーンズ投手の対戦は、第1打席はすべてストレートで3球三振、第2打席はそのストレートを捉えてツーランホームラン、第3打席がライト前ヒットという結果でした。

大谷選手は「すばらしいボールで最初の打席はあまりいいスイングだったとは言えなかった。その後打てたのはもちろんよかったが、各打席すばらしいボールを投げていた」と振り返りました。

そのうえで、第1打席からどのように調整して第2打席を迎えたのかという質問に対して「スピードよりもアングルであったり、リリースポイントであったりが特徴的だと思った。それをまず頭に入れて打席に行った」と答え、身長1メートル98センチの長身から投げ込まれるボールの軌道を確認したうえで対応したことを明かしました。

22歳のスキーンズ投手は高校生の頃に大谷選手が登板する姿を見て投打の二刀流を志していたこともあり、大谷選手は「ぜひ彼にも打席に立ってほしいなと思います」と冗談交じりに話していました。

パイレーツ スキーンズ「彼には ただ脱帽」

パイレーツのスキーンズ投手は、学生時代に憧れた大谷選手にホームランを打たれたことについて「彼はすばらしい選手だから、こういうことも起こる」としたうえで、「ホームランを打たれるまではうまくいっていたので、球種の選択はあっていたと思う」と振り返りました。

そして「彼にはただ脱帽だ。こういう対戦のために試合をしている。打たれたのはうれしくないが、これも試合の一部だ」と冷静に話していました。

【一問一答】15号HRについて けがの状況は?

大谷選手は、パイレーツの注目のルーキー、ポール・スキーンズ投手から今シーズン15号となるホームランを打った試合後、報道陣の取材に応じました。160キロを超えるストレートの印象や、そのストレートにどのように対応したのか、痛めていた太もも裏の現状など、およそ6分間、質問に答えました。

〈アメリカメディア〉
Q.ホームランとヒットを打ったが、復調のきっかけをつかんだ?

「まあ、よくなるように毎日やってますし、いい日もあれば悪い日ももちろんあるので、それを毎日チェックしながらやってる感じかなと思います」

Q.スキーンズ投手は前評判どおりのピッチャーだった?

「そうですね、まあすばらしいボールでしたし、最初の打席なんかもあまりいいスイングだったとは言えなかったので、その後打てたのはもちろんよかったですけどね、各打席すばらしいボールを投げていたなと思います」

Q.ストレートの特徴は?第1打席のあとどんな調整をした?

「んー、まあスピードよりもアングルであったりとか、リリースポイントであったりとか、という方が特徴的なのかなと思ったので、それを頭に入れて、まず、次の打席は行きました」

Q.第1打席に3球連続ストレートは驚いた?

「いや特にびっくりはしなかったですかね」

Q.(前日のパイレーツの先発ピッチャー)ジャレッド・ジョーンズ投手に比べてストレートの特徴は?

「んー、どうなんですかね、まあ動き自体が、スピードよりも動き自体だったりとか、それこそ投げ方であったりとかっていう、違いの方が強いかなと思うので、スピードはもちろんどちらも速いですけど、特徴的な、どちらも違ったいいまっすぐだったんじゃないかなと思います」

Q.チーム全体的にストレートが速いピッチャーに相性が悪かったが、きょうはよかった?

「そうですね、いいアプローチ自体はできてるとは思うので、まあ最後、自分の打席でもちろんホームランになって1点差になればまだまだわからない試合ではあったので、少しかみ合わなかったかなとは思います」

〈日本メディア〉
Q.バーランダー投手などストレートに特徴のあるピッチャーと対戦してきたが、スキーンズ投手のストレートはどんなストレートだった?

「んー、まあもちろん速いは速かったですね、球速は間違いないので、それはまあどのピッチャーも同じですけど、それぞれに特徴はあるんじゃないかなと思います」

Q.100マイル(160キロ)以上のボールをホームランにしたのは初めてだったが、手応えは?

「んーどうなんですかね、そもそも100マイル投げるピッチャーが少ないので、サンプル自体もちろん少ないですけど、んーまあ手応え自体はどれも、どれもというかまあ変わらないかなと思います」

Q.足の痛みや打撃への影響は?

「ハムストリング(太ももの裏)ですかね。えっと、だいぶよくなっていると思います」

Q.スキーンズ投手はピッチャーとしての気概みたいなものを感じるところはあった?

「んー、それはどのピッチャーもあるんじゃないかなと思いますけどね。もちろん気の強いピッチャー弱いピッチャーいると思いますけど、どのピッチャーももちろん抑えるために最善の球を投げてくるとは思うので、そこはどのピッチャーもメジャーリーグで投げている以上は変わらないと思います」

Q.若い選手と対戦する喜びや楽しみは?

「んー、まあ毎年毎年いいピッチャーが出てきますし、バッターももちろんそうですけど、いい選手がどんどん入れ代わりで出てくるので、そのスピードというのははやいなというのは毎年感じますね」

Q.スキーンズ投手は大谷選手の本拠地での初登板をスタンドで見ていた。若い選手のそういう話を聞くとどう感じるか?

「ぜひ打席に立ってほしいなと思います。彼にも」