春闘 4900社余 平均賃上げ率5.08% 中小企業低い傾向 連合集計

ことしの春闘で労働団体の連合が3日時点の回答状況を集計したところ、4900社余りの平均の賃上げ率は前回の調査から0.09ポイント低下し、5.08%となったことが分かりました。平均の賃上げ率は大企業と比べて中小企業が低い傾向が続いていて、今後も5%超えの高い水準を維持できるかが焦点となっています。

ことしの春闘について連合は加盟各社の回答状況を定期的に集計していて、今月は3日までに回答があった4938社の結果を5日、公表しました。

それによりますと、定期昇給分とベースアップ相当分をあわせた賃上げ額は平均で月額1万5236円、率にして5.08%となりました。

先月の集計から平均の賃上げ率は0.09ポイント下がったものの、1991年以来33年ぶりとなる5%超えの高い水準を維持しています。

このうち、従業員300人未満の中小企業3516社の平均の賃上げ額は月額1万1361円、率にして4.45%となっています。

これらは比較が可能な2013年以降では最も高くなっていますが、従業員1000人以上の大企業488社の平均賃上げ率と比較すると、0.74ポイント下回っています。

物価を反映した実質賃金が過去最長の25か月連続でマイナスとなっている中、今後も交渉が続く中小企業や労働組合のない企業までどこまで高い水準の賃上げを波及させることができるかが焦点となっています。

連合は来月3日に春闘の最終的な集計結果を公表することにしています。