“文化財レスキュー”被災家屋から運び出された資料展示 石川

能登半島地震で被災した家屋などから「文化財レスキュー」の取り組みで運び出された地元の歴史を伝える資料の展示会が、石川県能登町で開かれています。

「文化財レスキュー」は、地震などで被災した古文書や美術作品などを別の場所に運び出して一時的に保管する文化庁の事業です。

能登町の柳田教養文化館では、能登町の家屋などから運び出された古文書や水墨画など6点のほか、日本や海外の古い硬貨などが展示されています。

このうち、江戸時代に発行された「往来手形」には、名前や出身地が記されているほか、旅の途中に亡くなった場合の葬儀の方法などは、その土地のしきたりに従うことなども書かれていて、不測の事態に備えて旅に出ていたことがうかがえます。

放課後に訪れた小学2年生の女子児童は「初めて古い資料を近くで見たので楽しかったです」と話していました。

能登町教育委員会の寺口学学芸員は「救出されたものを見てもらうことで、子どもたちが街の歴史や文化に興味を持ってくれたらうれしいです」と話していました。

この展示会は6月8日まで開かれています。