ハルキウ防衛強化 米独 供与兵器でロシア領内攻撃許可考え示す

ウクライナ東部ハルキウ州では、3日もロシア軍の攻撃で3人が死傷するなど被害が続いています。アメリカなどは自国が供与した兵器でウクライナがロシア領内を攻撃することを許可する考えを示し、アメリカのシンクタンクは第2の都市ハルキウを防衛するために極めて重要だと指摘しています。

ロシア軍は先月、ウクライナ東部ハルキウ州に国境を越えて侵入し、多くの集落を掌握するなど攻勢を強めていて、地元の知事は3日、第2の都市ハルキウ郊外のレクリエーション施設がミサイル攻撃を受け、1人が死亡、2人がけがをしたと発表しました。

アメリカやドイツは、ハルキウ州の防衛強化を目的に、これまでの方針を転換して自国が供与した兵器でウクライナがロシア領内を攻撃することを許可する考えを示しています。

これについてアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は2日、滑空爆弾やミサイル攻撃を撃退し、ハルキウを防衛するためには防空システムの供与に加えて、欧米諸国が供与する兵器をウクライナ軍がロシア領内への攻撃に使えることが極めて重要だと指摘しました。

一方、ロシア外務省のリャプコフ次官は3日、記者団に対し「致命的な結果を招きかねない計算違いについてアメリカ側に警告する。彼らは自分たちが受ける反応の深刻さを過小評価している」と述べ、強く反発しています。