国内企業の経常利益1~3月 27兆円余 この時期としては過去最高

財務省の法人企業統計調査によりますと、ことし1月から3月までの国内の企業の経常利益は、27兆円余りと、この時期としては過去最高となりました。円安によって製造業の利益が押し上げられたことや、外国人旅行者が増えてサービス業が好調だったことなどが要因です。

法人企業統計調査は、3か月に1度、資本金1000万円以上の3万社余りを対象に行っています。

ことし1月から3月までの金融と保険を除いた国内の企業の経常利益は、27兆4279億円と、去年の同じ時期に比べて15.1%増え、1月から3月までの額としては過去最高となりました。

このうち、製造業は、自動車メーカーの利益が円安によって押し上げられたほか、化学メーカーで原材料価格の上昇に伴う価格転嫁が進んだことなどで23%増加しました。

また、非製造業は、日本を訪れる外国人旅行者の増加で宿泊や飲食といったサービス業が好調だったほか、都心部で分譲マンションの販売が伸び不動産業が好調だったことなどから、11.5%増えました。

また、企業の設備投資の総額は17兆6628億円と去年の同じ時期より6.8%増えて、過去2番目に高くなりました。

このうち、製造業は自動車メーカーがEV関連の生産体制を強化したことなどで8.7%増えたほか、非製造業では鉄道会社や航空会社が駅や空港の新たな施設の建設を進めたことなどから5.8%増えました。