御嶽山噴火10年を前に 被災者撮影の写真など展示 東京 品川

戦後最悪の火山災害となった御嶽山の噴火から10年になるのを前に、被災した人が撮影した写真や遺品などの展示会が都内で開かれています。

長野県と岐阜県にまたがる御嶽山は、2014年9月27日に噴火し、死者58人、行方不明者5人に上る戦後最悪の火山災害となりました。

噴火から10年となることから、犠牲者の遺族などでつくる「山びこの会」は、実態を多くの人に知ってもらい教訓を伝え続けようと、東京 品川区で写真や遺品などの展示会を企画しました。

このうち、噴火直後に山頂近くで撮られた写真には、立ち上る噴煙を見て立ち尽くす人や急いで下山しようとする人たちの緊迫した様子が写されています。

また、今も行方不明となっている愛知県の大学生、野村亮太さんが身につけていたタオルは灰をかぶったままで、被害の記憶を生々しく伝えています。

「山びこの会」の事務局代表、シャーロック英子さんは「10年がたって、災害を知らない人や忘れた人も多くなっている。写真や遺品から火山災害を知ってもらい、被害が繰り返されないようにしたい」と話していました。

写真展は、品川区民ギャラリーで6月3日まで開かれていて、入場は無料です。