美容医療でトラブル増加 厚労省 検討会立ち上げ対策など協議へ

脱毛や薄毛治療など自由診療で行われる美容医療をめぐって健康被害などの相談や契約上のトラブルが増加していることを受け、厚生労働省は専門家などによる検討会を立ち上げ、対策などを協議していくことになりました。

国民生活センターによると美容医療をめぐるトラブルの相談件数は昨年度が5833件で、5年前のおよそ2.9倍に増加しています。

このうち、けがや病気など健康被害を受けたという相談は、昨年度は839件で、5年前のおよそ1.7倍となります。

こうした美容医療のほとんどは公的な医療保険が適用されず、費用が全額、患者の自己負担となる自由診療で運営されています。

診療の内容が妥当かなどについて、保険診療の場合は、地方厚生局や診療報酬の審査支払機関による確認が行われていますが、自由診療の場合、第三者が確認する制度がありません。

こうした自由診療で行われる美容医療は美容や健康への関心が高まる中で、患者のニーズに応じて提供されていることから、厚生労働省は今後、専門の医師などによる検討会を立ち上げ、適切な美容医療のあり方や対策を協議していくことになりました。