オレンジジュース 一部の商品 販売休止や値上げの動き広がる

オレンジジュースの原料となるオレンジの果汁の供給が世界的にひっ迫しているとして、飲料メーカーなどの間では、オレンジジュースの一部の商品で販売を休止するなどの動きが広がっています。

オレンジジュースの原料となるオレンジ果汁のほとんどは輸入品ですが、オレンジの主な産地であるブラジルで天候不順や病害による不作が続いたことなどで供給がひっ迫しています。

さらに円安の影響もあって、日本果汁協会によりますと、去年の1リットル当たりの輸入価格は、おととしに比べて5割余り上昇したということです。

このため、飲料メーカーなどの間ではオレンジジュースの販売休止や値上げの動きが広がっています。

▽このうち「森永乳業」は200ミリリットルのパック入りのオレンジジュースについて、原料がなくなり次第販売を休止するとしています。

会社によりますと、6月中にも販売を休止する見通しだということです。

価格についても、6月1日の出荷分から税抜きの希望小売価格を120円から130円に、10円、値上げします。

▽「ヤクルト本社」も4月からパック入りのオレンジジュースの販売を休止しています。

▽ハンバーガーチェーンを運営する「モスフードサービス」は5月22日から飲料を値上げしましたが、このうちオレンジジュースは単品で40円の値上げとなり、値上げ幅は最も大きくなりました。

▽このほか「雪印メグミルク」では去年4月から、一部の商品の販売を休止しています。

業界団体の「日本果汁協会」の担当者は「オレンジ果汁の主な産地であるブラジルの在庫はほぼ底をついていて、当面、価格も高い状態が続きそうだ」としています。