ガザ地区 ラファ空爆などで住民の犠牲相次ぎ 100万人以上避難

イスラエル軍がガザ地区南部ラファでの軍事作戦を続け、空爆などで住民の犠牲が相次ぐ中、国連機関は、この3週間でラファから100万人以上が避難を余儀なくされたと明らかにしました。

イスラエル軍がガザ地区南部ラファで軍事作戦を続ける中、ガザ地区の地元当局は、イスラエル軍が28日に多くの住民が避難する場所を攻撃し、21人が死亡したと発表しました。

イスラエル軍は、その後の声明で「人道エリアへの攻撃は行っていない」としていますが、5月26日にもラファへの空爆で、子どもや女性を含む45人が死亡したとされているだけに、国際社会からの非難が強まっています。

こうした中、UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関は、28日の会見で「過去3週間に100万人以上がラファから避難した」と述べ、多くの住民がラファからの避難を余儀なくされたとしたうえで、一刻も早い停戦を訴えました。

一方、ガザ地区での人道状況をめぐって、アメリカ国防総省は28日、ガザ地区に海上から人道支援物資を搬入するため、アメリカ軍が設置した浮き桟橋の一部が悪天候の影響で破損し、物資の搬入を中断したと明らかにしました。

ガザ地区への人道支援物資の搬入は、ラファでの地上作戦以降、検問所が閉鎖されるなどして滞っていて、浮き桟橋からの搬入の中断で、現地の人道状況がさらに悪化することが懸念されます。