国連 グテーレス事務総長「ラファでの軍事作戦 容認できず」

国連のグテーレス事務総長がNHKのインタビューに応じ、イスラエル軍がガザ地区南部ラファへの攻撃を続け、多くの民間人に死傷者が出ていることについて、「前例のない形で軍事作戦が行われており、絶対に容認できない破壊だ」と非難し、攻撃を直ちにやめるようイスラエルに強く求めました。

グテーレス事務総長は、国連の会議で訪れていたカリブ海の島国アンティグア・バーブーダで28日、NHKの単独インタビューに応じました。

この中で、イスラエル軍が攻撃を続けているガザ地区南部ラファでの状況について、「民間人の死傷者の数や、民間インフラや住宅の破壊が前例のない形で軍事作戦が行われてる」「絶対に容認できないレベルの破壊だ」と述べて、イスラエルを強く非難しました。

また、先週、ICJ=国際司法裁判所がイスラエルに対して、ラファへの攻撃を直ちに停止するよう暫定的な措置を命じたことについて、「国際法と国際人道法、それに法の支配が優先され、国際司法裁判所の判決が尊重されなければならない。これは意見ではなく、拘束力のある決定だ。イスラエルは、その決定に従わなければならない」と強調し、直ちに攻撃をやめるようイスラエルに強く求めました。

そして、国際社会の対応について「混乱を止めなければならない。人質を解放し、いま目の当たりにしている破壊と殺りくを止め、民間人を解放するために、あらゆることを行ってほしい」と述べ、戦闘の停止と人質の解放に向けた交渉の仲介をはじめ、事態の打開に向けた働きかけを強めるよう、各国に呼びかけました。