SOMPOホールディングス 奥村CEO “売上至上主義の改革へ”

旧ビッグモーターによる保険金の不正請求問題を受けて、先月、SOMPOホールディングスの経営トップに就任した、奥村幹夫グループCEOが、NHKのインタビューに応じ、一連の問題の背景に「保険料が減ることへの恐怖心があった」と述べ、組織に根づいた売上至上主義の改革に取り組んでいく考えを示しました。

この問題では、損害保険ジャパンの経営陣が、当時のビッグモーターの不正の可能性を認識しながら、いったん中止していた取り引きを再開したことが分かり、金融庁から業務改善命令を受けた損害保険ジャパンと親会社のSOMPOホールディングスが、いずれも経営トップを交代する事態に発展しました。

これを受けて先月、SOMPOホールディングスの新しい経営トップに就任した奥村グループCEOは、NHKのインタビューで、「規模を拡大することが重要で、それがトップライン文化=売上至上主義だった。その結果、現場では『いや、それはおかしい』と思う社員がいたにもかかわらず、保険料が減ってしまうことへの恐怖心が組織の中にあって、大きな代理店さんへのそんたくがあって、それが蓄積されて出てきたのが、俗に言うビッグモーター問題だと総括している」と述べました。

そのうえで、「トップラインが大事かどうかというより、お客さまに提供するバリューが認められることが大事だ。なぜ品質や信頼回復が大事なのか、なぜわれわれは信頼を失ったのか、自分の反省を踏まえ、現場と話をしている」と述べ、組織に根づいた売上至上主義の改革に取り組んでいく考えを示しました。