労災事故の死傷者 去年1年間で13万5000人余 3年連続増

労災事故で死亡した人やけがをした人は去年1年間で合わせて13万5000人余りと3年連続で増加しました。特に高齢者の転倒による骨折が増えていて、厚生労働省は企業に対策を呼びかけています。

厚生労働省によりますと去年1年間に仕事中の事故で死亡した人やけがをして4日以上休業した人は、13万5371人と前の年よりも3016人増え、3年連続の増加となりました。

全体のうち
▽転倒による骨折などは26.6%
▽重いものを持ち上げるなど無理な動作による腰痛などが16.3%となっていて、いずれも前の年より増加しています。

そして、転倒によるけがのうち27.9%が65歳以上の高齢者が占めています。

一方で、死亡した人の数は755人と前の年から19人減って、記録が残る昭和23年以降では最も少くなりました。

死亡した人を業種別にみると
▽建設業が223人と最も多く
次いで
▽製造業が138人
▽陸上貨物の運送業が110人となっています。

厚生労働省は「働く高齢者が増えていて、特に男性に比べて骨密度が低い女性の転倒による骨折が増加傾向にある。企業に対して職場でのつまずきやすい場所の改善や運動プログラムなどへの補助金を強化しているので、対策を呼びかけていきたい」としています。