5月の月例経済報告「足踏みも 緩やかに回復」基調判断維持

政府は今月の月例経済報告で「このところ足踏みもみられるが、緩やかに回復している」という景気の基調判断を維持しました。「生産」や「公共投資」などの判断を引き上げた一方で、「個人消費」は「持ち直しに足踏みがみられる」という判断を据え置きました。

政府は、27日、関係閣僚会議を開き、今月の月例経済報告をまとめました。

この中で「生産」は「このところ持ち直しの動きがみられる」と判断を引き上げました。

認証取得の不正をめぐって生産を停止していた自動車メーカーが徐々に生産を再開しているほか、電子部品についても市況の改善を受けて生産が持ち直しているとしています。

また「公共投資」についても、昨年度の補正予算の執行が進んだことなどから「堅調に推移している」と判断を引き上げました。

一方「個人消費」は「持ち直しに足踏みがみられる」という判断を据え置きました。

ことし1月から3月のGDP=国内総生産の速報値で個人消費は4期連続でマイナスとなったものの、新車の販売台数が持ち直していることなどを踏まえました。

こうしたことから景気全体については「このところ足踏みもみられるが、緩やかに回復している」という判断を維持しました。

一方、先行きについては緩やかな回復が続くと期待されるものの、物価上昇や中東情勢などの影響に十分注意する必要がある、としています。