大相撲夏場所14日目 新小結 大の里が優勝争い単独トップに

大相撲夏場所は14日目、3敗でトップに並んでいた2人のうち新小結 大の里が勝った一方、大関 琴櫻が敗れたため、大の里が優勝争いの単独トップに立ちました。

夏場所の14日目は3敗で琴櫻と大の里がトップに並び、4敗で大関 豊昇龍や阿炎など5人が追う展開で迎えました。

大の里は4敗の平幕 湘南乃海と初めて対戦し、立ち合いで右腕を懐に差してそのまま前に出ると、土俵際で力強く押し出しました。

また、琴櫻は過去8勝2敗と大きく勝ち越している関脇の阿炎と対戦しました。

琴櫻は阿炎の突き押しを受け止めて、土俵際に追い込んだものの、阿炎に腕を手繰られて形勢が逆転し、そのまま押し出され4敗目を喫しました。

このほかの4敗の力士のうち、豊昇龍と平幕の大栄翔が勝ちました。

これで14日目を終えて優勝の可能性が残ったのは3敗で単独トップに立った大の里と、4敗で続く、琴櫻、豊昇龍、阿炎、平幕の大栄翔の合わせて5人となりました。

大の里は26日勝てば初土俵から7場所目での初優勝となります。

中入り後の勝敗

▽狼雅に佐田の海は佐田の海が「上手投げ」。
狼雅は負け越しました。

▽北勝富士に新入幕の時疾風は時疾風が「突き落とし」。
北勝富士は負け越しです。

▽美ノ海に玉鷲は玉鷲が「押し出し」。

▽正代に剣翔は正代が「寄り切り」。

▽一山本に隆の勝は隆の勝が「押し出し」。

▽琴勝峰に宝富士は宝富士が「送り出し」。

▽錦富士に錦木は取り直しのすえ錦富士が「寄り倒し」で勝ちました。

▽御嶽海に竜電は竜電が「寄り切り」。

▽友風に阿武咲は阿武咲が「押し出し」で勝ちました。

▽明生に金峰山は明生が「押し出し」。

▽翔猿に平戸海は平戸海が「押し倒し」で勝ち越しました。

▽豪ノ山に翠富士は豪ノ山が「押し出し」。

▽宇良に熱海富士は熱海富士が「小手投げ」。
宇良は負け越しました。

▽大栄翔に高安は大栄翔が「押し出し」。
再出場の高安は6勝3敗5日の休みで負け越しました。

▽大の里に湘南乃海は大の里が「押し出し」で勝って3敗を守りました。

▽王鵬に若元春は王鵬が「寄り切り」。

▽新入幕の欧勝馬に大関 豊昇龍は豊昇龍が「寄り切り」で4敗を守りました。

▽大関 琴櫻に阿炎は阿炎が「押し出し」で勝って4敗を守りました。
琴櫻は4敗に後退しました。

力士の談話

新小結の大の里は湘南乃海に勝ってただ1人、3敗を守り、「15日間は終わっていない。あした最後の一番を取りきって、来場所につなげたい」と淡々と話していました。

大関 琴櫻は関脇 阿炎に敗れ4敗に後退し、報道陣の質問には答えず、「ちょっとすみません」とだけ述べました。

勝った阿炎は「相手は大関なので思い切りいこうと思って、しっかり体が動いていたのでよかった」と振り返り、優勝争いについては「星勘定はしていないので一日一番、あしたしっかり取る」と話していました。

大関 豊昇龍は平幕の欧勝馬に勝って4敗を守り、「優勝のことは考えていない。連敗からスタートしているので自分の相撲を取ることだけを考えて相撲を取っていく」と平常心を強調しました。

また、モンゴルから同じ飛行機で来日した欧勝馬と初めて対戦したことについては「対戦できるかなと思っていたが、本当にできてうれしい気持ちがある。新入幕で調子がいいし、絶対に負けないという気持ちで取った」と喜びを語りました。

前頭筆頭の大栄翔は大関経験者の高安に勝って「先に我慢して攻められた。あしたの一番、最後しっかり頑張って終わりたい」と力強く話していました。