バスケ Bリーグファイナル第1戦 琉球が広島に快勝 連覇に王手

バスケットボール男子、Bリーグの今シーズンのチャンピオンを決めるファイナルの第1戦が行われ、連覇をねらう琉球ゴールデンキングスが初優勝を目指す広島ドラゴンフライズに74対62で快勝し、連覇に王手をかけました。

先に2勝したほうがチャンピオンとなる今シーズンのチャンピオンシップファイナルは琉球と広島の顔合わせとなり、およそ1万3000人の観客が詰めかける中、第1戦が25日、横浜アリーナで行われました。

試合は序盤から琉球が司令塔の岸本隆一選手や今村佳太選手の正確なスリーポイントシュートなどで得点を重ね、ディフェンスでは広島のエースドウェイン・エバンス選手を徹底したマークで守り、フィールドゴールを許しませんでした。

第2クオーターを終えて43対25と大差をつけて試合を折り返した琉球は、第3クオーターに入っても今村選手が3連続でスリーポイントを決め19点をリードして第4クオーターに入りました。

広島は第4クオーター、ゴール下を徹底して攻め、司令塔の中村拓人選手のフローターシュートや身長2メートル8センチの河田チリジ選手の高さを生かした攻撃で連続8点を奪い、一時、8点差まで迫る粘りを見せました。

しかし、琉球は勝負どころで今村選手と岸本選手がスリーポイントを決めて突き放し琉球が74対62で勝って2年連続のチャピオンに王手をかけました。

琉球はチームで合わせて15本のスリーポイントを成功率45.5%という高い確率で決め、5本のスリーポイントを沈めた今村選手がチームトップの15得点をマークしました。

一方の広島は相手の厳しいディフェンスに苦しみシュートの成功率が38.5%にとどまりました。

第2戦は26日、午後1時10分から行われ、NHKは総合テレビで生中継します。

琉球 岸本隆一「もう一度勢いを持って戦えるように」

琉球の司令塔でチームの中心の岸本隆一選手は第4クオーターの終盤で勝負を決める2本のスリーポイントを決めた場面について「チームとして空いている選手にボールを回していった結果、僕のところがシュートを打つタイミングだった。誰が出てもああいう場面で決める力があると思う」と振り返りました。

また、マッチアップした広島の中村拓人選手については「彼はまだまだこんなものではないと思う。あすはまた違ったプレーで彼が中心になる時間帯もあると思うのでしっかり守っていきたい」と話しました。

そして26日の第2戦に向けては「きょう勝ってほっとしているがいったん忘れてもう一度自分たちが勢いを持って戦えるようにいい準備をしていきたい」と話していました。

また、今村佳太選手は「誰が出ても活躍するし、ディフェンスの強度が落ちないのが琉球のバスケットボールで、それが自信につながっている。あすは2連覇がかかる大一番になるが、きょうの試合の入りと同じメンタリティーで、相手を迎え撃つのではなく、自分たちが勝ちを奪い取る気持ちで試合に臨みたい」と気を引き締めていました。

広島 中村拓人「切り替えて準備したい」

広島のポイントガードで、23歳の中村拓人選手は「自分たちがやろうとしたかったことがうまく表現できなかった。シンプルなディフェンスやオフェンス、コミュニケーションなど基本的な部分をしっかりと修正したい。試合の最後のほうに出たエネルギーを最初から持っていったら戦えると思う」と試合を振り返りました。

そのうえで「しっかりと立て直してやれるように切り替えて準備したい。ファイナルの雰囲気は本当にすばらしいと思うので、楽しみながらやりたい」と前を向いていました。