JR西日本 “カスハラ” 対策の基本方針策定 悪質は法的措置も

JR西日本は、カスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」への対応策を盛り込んだ基本方針を策定したことを明らかにしました。この中では、乗客から不当な言動や要求があった場合、商品やサービスの提供を中止するほか、悪質なものについては法的措置も含め厳しく対応するとしています。

JR西日本は、駅員や乗務員などが暴言をはかれたり、正当な理由がないのに謝罪を求められたりする「カスハラ」に該当する行為があとを絶たないことを踏まえ、会社として初めて対応策を盛り込んだ基本方針を策定したと24日、明らかにしました。

この中では、「カスハラ」に該当する行為の例として
▽腕をつかんだり、殴ったりする暴力的な行為に加え
▽電話や対面によって長時間、乗務員などの行動を制限すること
▽罵声を浴びせたり、土下座を要求したりすることを挙げています。

こうした行為が確認された場合、会社は、列車への乗車拒否などサービスや商品の提供を中止するとした上で、悪質なものについては警察や弁護士などと連携し、法的措置も含め、厳しく対応するとしています。

また、会社では、従業員向けに必要な教育を実施するほか、カスハラを受けた従業員の心身のケアに努めることにしています。

JR西日本の長谷川一明社長は24日の記者会見で「従業員の安全・安心や人権を守っていくことはよりよいサービスを提供する上で必須だ。『カスハラ』に対しては外部とも連携してしっかりと対処していきたい」と話しています。

「カスハラ」をめぐっては、JR東日本も4月に初めて対処方針を策定しました。