厚労省 派遣社員の賃金算定に使う基準指数に誤り 支援策検討

厚生労働省は派遣会社が派遣する社員の賃金を算定する際に使う基準の指数に誤りがあったと発表しました。ことし4月以降、本来より低い賃金を受け取った社員がいるとして厚生労働省が支援策を検討しています。

正規と非正規で働く人の待遇の格差是正を図るため、厚生労働省は毎年、派遣会社が派遣する社員への賃金を算定する際に使う基準の指数を示しています。

この指数は各地の状況に応じてハローワークごとに示されますが、今年度、全国434か所のうち34府県の275か所のハローワークで誤りがあったことがわかったということです。

原因は指数の算定のために集計する際にデータの入力にミスがあったとしています。

この誤りによって今年度に入ってから本来より低い賃金を受け取った派遣社員がいるということで、その額は1日8時間、20日間働いたとすると月に1400円程度低くなる計算だということです。

厚生労働省は差額を補填(ほてん)する派遣会社などへの支援策を検討しています。

厚生労働省は「集計作業の時は担当外の職員によるチェックに加え、外部業者を活用して確認するなどして再発防止を徹底してまいります」としています。