この春 大学卒業 就職率98.1% 過去最高「売手市場」鮮明に

この春、大学を卒業した人の就職率は98.1%となり、1996年度以降、最も高くなったことが厚生労働省などの調査でわかりました。企業の人手不足などを背景に学生が就職しやすい「売手市場」の傾向が一層、鮮明となった形です。

厚生労働省と文部科学省はこの春、卒業した学生の就職活動の状況について4月1日の時点で全国の大学や短期大学など112校、合わせて6250人を抽出して調査しました。

それによりますと、大学生の就職率は98.1%と去年の同じ時期より0.8ポイント高くなり、1996年度の調査開始以降、最も高くなりました。

男女別でみると
▽男子大学生は97.9%と去年より0.6ポイント高く
▽女子大学生も98.3%と1ポイント高くなりました。

また、
▽専門学校生の就職率は97.5%と去年より1.8ポイント高くなりましたが
▽短大生の就職率は97.4%と0.7ポイント低くなりました。

武見厚生労働大臣は閣議の後の記者会見で「人手不足感が高まる中で採用活動に積極的な企業が増加して、学生が就職しやすい『売手市場』が続いていると考えられる。未就職のまま卒業した人に対してはハローワークなどにおいて、きめ細かな就職支援を行いたい」と述べました。