米司法省 コンサート運営会社を提訴 チケットを高値で販売か

アメリカの司法省は大手コンサート運営会社が独占的な立場を利用してチケットを高値で販売しているなどとして日本の独占禁止法にあたる、反トラスト法違反の疑いで提訴したと発表しました。これに対し、会社側は「不合理だ」と反発しています。

アメリカの司法省が23日、提訴を発表したのはコンサート運営大手の「ライブ・ネーション・エンターテインメント」と子会社の「チケットマスター」です。

この会社は経営統合によってアメリカのチケット販売の多くを取り扱っています。

司法省はこの会社が主要なチケット販売などの80%以上を支配して独占的地位を高め、ファンがより高い料金を支払うことになっているとして反トラスト法違反の疑いで提訴したと説明しています。

ガーランド司法長官は「ファンとアーティストが独占の代償を払うのを止める時だ」と述べました。

アメリカの経済チャンネルCNBCなどは、世界的な人気歌手テイラー・スウィフトさんの2022年のコンサートツアーのチケット販売で起きた大規模なシステム障害や高値での転売が大きな問題になり、ファンの不満が高まったことが当局の調査を後押ししたと伝えています。

これに対し、会社側は23日に声明を発表し「ほかのチケット販売サイトに比べて手数料は安いことが多く、独占的な力を行使していると主張するのは不合理だ」と反論しています。