パラ陸上世界選手権 佐藤友祈と十川裕次が銅メダル

パラ陸上の世界選手権は大会8日目の24日、男子100メートル、車いすのクラスの佐藤友祈選手と、男子1500メートル、知的障害のクラスの十川裕次選手が銅メダルを獲得しました。

神戸市で開かれているパラ陸上の世界選手権は、大会8日目の24日午前、男子100メートル車いすのクラスの決勝が行われ、日本パラ陸上競技連盟の選考基準に基づいて、パリパラリンピックの代表内定を確実にしている佐藤選手と伊藤竜也選手が出場しました。

佐藤選手はスタートからスムーズな加速を見せますが、ベルギーの新星、23歳のマクシム・カラバン選手が一気に抜け出してトップに立ちます。

最後はコロンビアの選手に競り勝ってフィニッシュし、17秒91をマークして銅メダルを獲得しました。佐藤選手は今大会2つ目のメダル獲得です。

金メダルは、ベルギーのカラバン選手で400メートルに続いて、今大会2つ目の金メダルを獲得しました。伊藤選手は、17秒96で5位でした。

また、男子1500メートルの知的障害のクラスは、27歳の十川選手が終盤まで2位集団で上位をうかがい、ラスト1周に入って最後の直線で磨いてきたというラストスパートで一気にギアを上げますが、ポルトガルの選手に0.1秒差で競り負け、3分55秒94で銅メダルでした。赤井大樹選手は6位、岩田悠希選手は9位でした。

このほか、障害が異なる男女4人が走る400メートルユニバーサルリレーの予選で連覇を目指す日本は47秒60で全体の3番目のタイムで、決勝進出を決めました。

佐藤「まさか100mでメダル取れるとは」

佐藤友祈選手は苦手な男子100メートルで銅メダルを獲得したことについて、「まさか100メートルでメダルを取れると思っていなかったので、素直にうれしい。スタートはうまくいった感じではあったが、タイムはきのうより悪い気がしていたので、順位を見て驚きのほうが大きかった」と笑顔で振り返りました。

佐藤選手は今月21日に男子400メートルで銀メダルを獲得していて、「あすは1500メートルがあるので、金メダルを取って、メダルをコンプリートしたい」と話していました。

十川「2位以内入れず悔しい」

男子1500メートルの知的障害のクラスで銅メダルを獲得した27歳の十川裕次選手は、「メダルを取れたことはうれしいが、パリパラリンピックの代表内定の選考基準となる2位以内に入れず悔しい。最後に気が緩んでしまって抜かされてしまったことがもったいなかった」と振り返ったうえで、「それでもしっかりと世界と戦えたのですごく自信になった。スピードや終盤に力を残す持久力がより必要になってくるので、その部分をこれから練習していきたい」と話していました。