ゼレンスキー大統領 “東部など当面の焦点” 徹底抗戦の構え

ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍が攻撃を続ける東部ドネツク州やロシアとの国境地域などが当面の焦点になるとして徹底抗戦する構えを示しました。
一方、ウクライナ側は奪還を目指す南部クリミアでロシア軍のミサイル艦を攻撃し、クリミアを拠点とするロシアのすべてのミサイル艦を排除した可能性を強調しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は22日、シルスキー総司令官から戦況の報告を受けたとしたうえで、ドネツク州のポクロウシク方面やハルキウ州のクピヤンシク方面など、東部の各地で激しい戦闘が続いていると明らかにしました。

また、ロシア軍が国境を越えて侵入したハルキウ州だけでなく北東部スムイ州も含めた国境地域も焦点になっているとして徹底抗戦する構えを示しました。

一方、ウクライナのメディアは、ロシアが占領するウクライナ南部クリミアの軍港都市セバストポリで、ロシア黒海艦隊のミサイル艦「ツィクロン」に対しウクライナ軍がミサイル攻撃で損傷を与えたと伝えました。

19日に行われた攻撃では、アメリカが供与したミサイル、ATACMSが使われたとみられるとしています。

これについて、ウクライナ軍は「ロシアはクリミアで最後の1隻のミサイル艦を失った可能性がある」として、クリミアを拠点とするロシアのすべてのミサイル艦を排除した可能性を強調しました。

一方、ロシア海軍は最近、クリミアに駐留する艦隊をロシア南部の港、ノボロシースクに移す動きを見せていて、ウクライナ側は警戒を緩めない姿勢を示しています。