「PFAS」千葉 柏の井戸水から暫定目標値の最大30倍の濃度検出

有機フッ素化合物の「PFAS」のうち、有害性が指摘されている2つの物質について、千葉県柏市の井戸水から国の暫定目標値の最大30倍の濃度が検出されました。近くの水路では以前から国の値を上回る濃度が検出されていて、市などは原因を調べることにしています。

有機フッ素化合物の「PFAS」のうち、「PFOS」と「PFOA」の2つの物質は有害性が指摘され、国内で製造や輸入が禁止されています。

柏市内では少なくとも5年前から、隣の白井市との境界を流れる川で2つの物質を合わせた濃度が国の暫定目標値の1リットル当たり50ナノグラムを上回って検出され、周辺で調査が進められています。

ことし3月には、海上自衛隊下総航空基地に近い水路の4か所で、いずれも国の値の10倍以上の濃度が検出され、市は4月、周辺の84本の井戸で追加調査を行いました。

その結果、このうち飲み水として利用されているものを含む18本の井戸の水から暫定目標値を超える濃度が検出され、最大で30倍に上ったということです。

これまでのところ体調の異変に関する情報は寄せられていませんが、市は調査の結果を周知し今後は飲まないよう呼びかけています。

市は今後、さらに調査の範囲を広げるとともに、県と連携して原因の特定を目指すとしています。