資金洗浄事件 グループが毎月約4億円の不正な利益か

いわゆるペーパーカンパニーを設立し、詐欺の被害者などから振り込まれた金を別の口座に移しマネーロンダリング=資金洗浄を行ったとして12人が逮捕された事件で、このグループが資金洗浄を請け負い毎月およそ4億円の不正な利益を得ていた疑いがあることが捜査関係者への取材で分かりました。

管理する多数の口座には少なくとも600億円が入金されていたということで、警察が詳しく調べています。

川崎市の会社役員、藤井亮平容疑者(41)ら12人は、2023年6月までの2年近くの間に、実体のない会社、いわゆるペーパーカンパニーを設立した上で、詐欺の被害者などから法人名義の口座に振り込まれた金、あわせて550万円余りを別の口座に移して資金洗浄を行ったとして、組織犯罪処罰法違反などの疑いで逮捕されました。

容疑者らは「リバトングループ」を名乗り、さまざまな犯罪グループから依頼を受けて資金洗浄を繰り返していた疑いがあるということです。

これまでに他人名義でおよそ500の法人を設立し、4000以上の口座を管理していたとみられ、少なくとも600億円が入金されていたということですが容疑者らのグループが毎回、入金された額の数%を「取り分」として受け取り去年6月までの半年間に毎月およそ4億円の不正な利益を得ていた疑いがあることが捜査関係者への取材で分かりました。

警察は詳しいいきさつを調べるとともに、ほかにも30人以上が関わっているとみて捜査しています。

逮捕された12人の認否については明らかにしていません。