大相撲夏場所10日目 新小結 大の里が豪ノ山に勝ち2敗守る

大相撲夏場所は10日目、新小結の大の里は平幕の豪ノ山に勝って三役以上では唯一、2敗を守り、勝ち越しました。

夏場所は9日目を終えて、早くも1敗がいなくなり、大関 琴櫻や新小結の大の里など5人が2敗でトップに並んでいました。

20日、平幕の平戸海に敗れ、2敗目を喫した大の里は10日目の21日、平幕の豪ノ山と対戦しました。

大の里は得意の右を差そうとしたところを防がれましたが、すぐに突き押しに切り替えると豪ノ山を一気に土俵際まで押し込み、「押し倒し」で勝って2敗を守り、勝ち越しました。

琴櫻は結びの一番で20日から再出場し、大関 豊昇龍に勝った高安と対戦しました。

琴櫻は、高安に左の上手を取られて「上手投げ」で敗れ、3敗に後退しました。

このほか、湘南乃海が翠富士に、宝富士が一山本に勝ってそれぞれ2敗を守って勝ち越し、大の里と合わせて3人がトップに並んでいます。

《力士の取組後 談話》

新小結 大の里「思い切って前に出ることだけ考えた」

勝ち越しを決めた新小結の大の里は「きのうは消極的な相撲で負けてしまったので、きょうは思い切って前に出ることだけ考えた。本当に先場所よりもいいと思う。まだ15日間、終わっていないので、また頑張る」と話していました。

大関 琴櫻「「切り替える」

3敗に後退した大関 琴櫻は、報道陣の取材に対し「切り替える」とだけ答えました。

高安「勝つことができて本当に気持ちよかった」

2日連続で大関戦で白星をあげた高安は「たくさんのお客さんの前で勝つことができて本当に気持ちよかった。集中して残り5日間、精いっぱい取り組みたい」と話していました。

湘南乃海「一番一番 集中してやっている]

湘南乃海は、幕内では自身最速となる10日目での勝ち越しについて「うれしい。一番一番、集中してやることを決めてやっている。これからもしっかり前に攻めて頑張る」と話していました。

宝富士「勝ち越し 幕内に残れるのでよかった」

同じく勝ち越しを決めた37歳の返り入幕、宝富士は「うれしい。とりあえず幕内に残れるので、それはよかった」と笑顔を見せました。

黒星を喫した20日は、5歳の長男が初めて国技館に観戦に訪れていたということで、「今場所で幕内が最後になる可能性もあると思い、幕内の土俵に立っている姿を見てもらいたかった。勝つ姿を見せたかったが、もうちょっと続けられそうなのでよかった」と話していました。

《中入り後の勝敗》

▽新入幕の欧勝馬に竜電は欧勝馬が「はたき込み」で勝ちました。

▽狼雅に水戸龍は狼雅が「押し出し」。水戸龍は負け越しが決まりました。

▽美ノ海に友風は美ノ海が「下手出し投げ」。

▽宝富士に一山本は宝富士が「寄り切り」で勝って、幕内では去年の名古屋場所以来となる勝ち越しを決めました。

▽錦富士に剣翔は錦富士が「突き出し」。

▽新入幕の時疾風に玉鷲は玉鷲が「押し出し」。

▽正代に北勝富士は正代が「突き落とし」。

▽佐田の海に隆の勝は隆の勝が「はたき込み」で勝ちました。

▽金峰山に錦木は金峰山が「下手投げ」。

▽御嶽海に琴勝峰は琴勝峰が「押し出し」。

▽翠富士に湘南乃海は湘南乃海が「押し出し」で勝って、春場所に続いての勝ち越しを決めました。

▽明生に平戸海は明生が「はたき込み」。

▽翔猿に熱海富士は熱海富士が「押し出し」。

▽大栄翔に王鵬は大栄翔が「押し出し」。

▽大の里に豪ノ山は大の里が「押し倒し」で勝って、勝ち越しを決めました。

▽阿炎に宇良は阿炎が「押し倒し」。

▽阿武咲に大関 豊昇龍は豊昇龍が「上手出し投げ」。

▽大関 琴櫻に高安は高安が「上手投げ」。20日に再出場した高安は2日続けて大関を破り、琴櫻は3敗に後退しました。