日本政府 UNRWA通じガザ地区へ物資供与 カイロで引き渡し式典

人道状況が悪化の一途をたどるガザ地区への支援として、日本政府がUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関を通じて、毛布や給水用の容器などを供与することになり、引き渡しの式典が20日、エジプトで行われました。

首都カイロで行われた式典には在エジプト日本大使館の岡浩大使やUNRWAのサハル・ジョブリカイロ事務所長らが出席し、支援物資の目録が手渡されました。

日本政府はUNRWAの要請を受け、毛布5000枚や給水用の容器1万個などを供与することにしていて、UNRWAを通じてできる限り速やかにガザ地区に届けたいとしています。

UNRWAをめぐっては一部の職員が去年10月のハマスによるイスラエルへの攻撃に関与したとの疑惑を受け、日本政府も一時、資金拠出を停止していましたが、先月ガバナンスの改善策が進められているとして再開を表明していました。

岡大使は「ガザの人々の人道状況を改善するため、多くの国が支援を再開していると認識している。日本の支援が正しく正確に必要とする人に届くことが大切だ」と話していました。

また、UNRWAのサハル・ジョブリ所長は「UNRWAはパレスチナ人のための唯一の機関であり象徴だ。UNRWAを存続させることは国際社会の連帯責任であり、二度と見捨ててはならない」と訴えていました。