北朝鮮“世界の安全保障環境 不安定に” 米の臨界前核実験非難

アメリカ政府が先週、核爆発を伴わない臨界前核実験を実施したことについて、北朝鮮外務省は「全世界の安全保障環境を一層不安定にする」と非難する一方で、みずからの核・ミサイル開発は「必要な措置だ」と正当化しました。

アメリカ政府は、核弾頭の安全性などの確保に向けた情報収集を目的に、核爆発を伴わない臨界前核実験を今月14日に西部にある核実験場で実施し、成功したと発表しました。

これについて、北朝鮮外務省は20日、国営通信を通じて報道官の談話を発表し「極度に悪化している全世界の安全保障環境を一層不安定にする危険千万な行為だ」と非難しました。

そのうえで「われわれは可能な選択の範囲内で、核抑止態勢の向上に必要な措置を再考せざるをえない」として、みずからの核・ミサイル開発を正当化しました。

北朝鮮は連日、アメリカを非難する談話を発表しているほか、今月17日にはキム・ジョンウン(金正恩)総書記がアメリカ全土を狙うとするICBM=大陸間弾道ミサイル級の弾道ミサイルを視察し、核戦力の強化を加速するよう指示しています。