大相撲夏場所8日目 大の里が大栄翔と1敗どうしの対戦制し7勝目

大相撲夏場所は中日8日目、新小結の大の里が三役経験者である大栄翔との1敗どうしの対戦を制し、7勝目を挙げました。

大の里は今場所、大きな体を生かして前に圧力をかける相撲を持ち味にここまで一横綱二大関を破り、7日目を終えて三役以上でただ1人、1敗としていました。

中日8日目の19日は、今場所、関脇から前頭筆頭に番付を落とし、ここまで同じく1敗の大栄翔と対戦しました。大の里は大栄翔の突き押しに引いてしまいましたが、距離が空いて相手が一気に前に詰めてきたところを右に飛びながらはたき込んで勝ち、7勝目を挙げました。

2敗の大関 琴櫻は2日連続で大関を破っていた平幕の王鵬と対戦し、互いに押し合う展開となりましたが最後は「押し出し」で勝って6勝目を挙げました。

また、残る平幕の1敗力士のうち、返り入幕の37歳、宝富士が行司軍配差し違えのすえ、竜電に「寄り切り」で勝って7勝目を挙げました。

一方、宇良は大関 豊昇龍に「寄り倒し」で、湘南乃海は大関経験者の御嶽海に「押し出し」でそれぞれ敗れ、ともに2敗に後退しました。

8日目終了時

▽1敗:大の里と宝富士
▽2敗:琴櫻など5人
5人が追いかける展開で後半戦に入ることになりました。

《中入り後の勝敗》

中入り後の勝敗です。

▽十両の遠藤は新入幕の時疾風に「下手投げ」で勝ち、初日から8連勝で勝ち越しを決めました。

▽宝富士に竜電は行司軍配差し違えで宝富士が「寄り切り」。1敗を守りました。

▽新入幕の欧勝馬に剣翔は剣翔が「寄り切り」。

▽狼雅に一山本は一山本が「はたき込み」。

▽錦富士に友風は錦富士が「突き出し」。

▽水戸龍に佐田の海は佐田の海が「押し出し」。

▽北勝富士に美ノ海は北勝富士が「突き落とし」で勝ちました。

▽金峰山に隆の勝は金峰山が「押し出し」。

▽正代に錦木は錦木が「小手投げ」。

▽御嶽海に湘南乃海は御嶽海が「押し出し」。

▽翠富士に玉鷲は翠富士が「肩透かし」で勝ちました。

▽明生に琴勝峰は琴勝峰が「寄り切り」。

▽翔猿に阿武咲は翔猿が「引き落とし」。

▽平戸海に熱海富士は平戸海が「突き落とし」。

▽大の里に大栄翔は大の里が「はたき込み」で勝って1敗を守りました。

▽阿炎に豪ノ山は阿炎が「上手出し投げ」。

▽宇良に大関・豊昇龍は豊昇龍が「寄り倒し」。

▽大関・琴櫻に王鵬は琴櫻が「押し出し」で勝ちました。

高安が再出場へ 腰痛で3日目から休場

大相撲夏場所で腰を痛めて3日目から休場していた大関経験者の平幕、高安が9日目から再び出場することになりました。

高安は東の前頭3枚目で臨んだこの夏場所で、初日に関脇 若元春、2日目に新小結 大の里を破り、調子のよさを見せていました。

その翌日の3日目、朝の稽古で腰を痛めて休場していましたが、9日目から再び出場することになり、結びの一番で大関 豊昇龍と対戦することになりました。

《力士の取組後 談話》

新小結 大の里「体が起きないように意識」

新小結 大の里は前頭筆頭の大栄翔に勝って1敗を守り、「体が起きないように意識していた。足が動いていたのがよかった」と振り返りました。

好成績で前半戦を終えたことについては「相手のことを考えるだけで精いっぱいだ」と油断はありませんでした。

大栄翔「もうちょっと相手を見ないといけない」

一方の大栄翔は2敗に後退し、「立ち合いは悪くはなかったが、もうちょっと相手を見ないといけない」と話していました。

大関 琴櫻「気持ちで負けないように冷静にいられた」

大関 琴櫻は結びの一番で平幕、王鵬を退け、「辛抱してとれた。よけいなことを考えず、気持ちで負けないように冷静にいられた」と話していました。

後半戦に向け、「残り半分もあるので、いつもどおりしっかり自分のやれることをやるだけ」と話していました。

王鵬「最後押し切れなかった」

敗れた王鵬は「最後押し切れなかった。大関を慌てさせなきゃいけない」と反省を交えて振り返りました。

大関 豊昇龍「思っていたとおりの相撲」

大関 豊昇龍は1敗の宇良に勝って「思っていたとおりの相撲ができたのでよかった。あした以降も大関らしい相撲を取りたい」と充実した様子でした。

平幕 宝富士「相手を寄り切れると思って少し油断」

平幕の宝富士は竜電とのきわどい相撲を制し、7勝目を挙げ、「取り直しもあると思って集中していた。内容がいいと思うが、相手を寄り切れると思って少し油断した」と振り返りました。

トップに並んで20日からの後半戦を迎えることについては「あまり気にしていない。まずは勝ち越さないと次がない。ここまで来たらあす勝ち越しを決めたい」と話していました。